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共通テスト数学 対策講座
第4講
空間ベクトル入門
3次元への拡張 ── 怖くない
福岡先生 15分で得点源に変える

今日のゴール

Goals of this lecture

01
空間座標と成分表示を扱える
$(a_1, a_2, a_3)$ の3成分で、空間の点を表現
02
内積・大きさを空間で計算
平面と同じ公式が、項が1つ増えるだけで使える
03
空間における共面・共線条件
4点が同一平面上にある条件を判別できる
結 論

平面ベクトルとの違いは「項が1つ増えるだけ」

成分表示
$\vec{a} = (a_1, a_2, a_3)$
平面の $(a_1, a_2)$ に $z$ 成分が加わるだけ
大きさ:$|\vec{a}| = \sqrt{a_1^2 + a_2^2 + a_3^2}$
内積
$\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1 + a_2b_2 + a_3b_3$
平面の式に $a_3 b_3$ が加わるだけ
$|\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta$ の式も同じ
基本

空間座標と位置ベクトル

COORDINATES IN 3D
点 $\mathrm{A}$ の位置ベクトル $\vec{a} = (a_1, a_2, a_3)$
$|\vec{a}| = \sqrt{a_1^2 + a_2^2 + a_3^2}$
原点 $\mathrm{O}$ から点 $\mathrm{A}$ への大きさ(距離)。
覚え方: 平面の $\sqrt{a_1^2 + a_2^2}$ に、$a_3^2$ を足してルートを取るだけ。三平方の定理の3次元版。
内積

空間ベクトルの内積

DOT PRODUCT IN 3D
$\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1 + a_2b_2 + a_3b_3$
$\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta$
平面と同じ2通りの定義。空間でもそのまま成立。
使い方: 第1講と完全に同じ手順。$\cos\theta$ も垂直条件 $\vec{a}\cdot\vec{b}=0$ も平面と同様。3成分に増えるだけ。
比較

平面ベクトル ⇄ 空間ベクトル

PLANE (2D)
平面ベクトル
成分:$(a_1, a_2)$
内積:$a_1b_1 + a_2b_2$
大きさ:$\sqrt{a_1^2 + a_2^2}$
基底:$\vec{a}, \vec{b}$ の2本
SPACE (3D)
空間ベクトル
成分:$(a_1, a_2, a_3)$
内積:$a_1b_1 + a_2b_2 + a_3b_3$
大きさ:$\sqrt{a_1^2 + a_2^2 + a_3^2}$
基底:$\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$ の3本
▸ 結論: 公式は項が1つ増えるだけ。新しいルールは何もない。
実戦演習 ①

空間内の2ベクトルのなす角

EXAMPLE
$\vec{a} = (1, 2, 2)$, $\vec{b} = (2, 1, -2)$ のなす角 $\theta$ を求めよ。
1
内積を計算
$\vec{a} \cdot \vec{b} = 1\cdot 2 + 2\cdot 1 + 2\cdot(-2) = 0$
2
内積が $0$ → 垂直
$\vec{a} \cdot \vec{b} = 0$ より $\vec{a} \perp \vec{b}$
3
結論
$\theta = 90°$
空間特有 ── 重要

4点が同一平面上にある条件

COPLANAR CONDITION
点 $\mathrm{P}$ が3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ の定める平面上 $\iff$
$\overrightarrow{\mathrm{AP}} = s\,\overrightarrow{\mathrm{AB}} + t\,\overrightarrow{\mathrm{AC}}$
$\overrightarrow{\mathrm{AB}}, \overrightarrow{\mathrm{AC}}$ の1次結合で書ければ平面上
頻出パターン: 「点 $\mathrm{P}$ が平面 $\mathrm{ABC}$ 上にある」と問われたら、$\overrightarrow{\mathrm{AP}} = s\overrightarrow{\mathrm{AB}} + t\overrightarrow{\mathrm{AC}}$ とおく。共線条件の3次元拡張版。
応用

$\mathrm{O}$ を始点にすると ── 係数の和=1

例 文
$\overrightarrow{\mathrm{OP}} = r\vec{a} + s\vec{b} + t\vec{c}$ で $r+s+t=1$
【意味】 点 $\mathrm{P}$ が3点 $\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}$ の作る平面上にある条件
使い方の核心
  • 直線上の条件 $s+t=1$ の3次元拡張
  • 4点が同一平面上にある判定で使う
  • 係数比較の問題で必須 ── 反射で「和=1」をチェック
整理

空間ベクトル ── 3つの頻出設定

共通テストで狙われる空間ベクトル問題のパターン
いずれも平面ベクトルの拡張として理解
頻出設定
1
直方体
辺・対角線の長さ、なす角を内積で処理
2
四面体
体積・重心、点が面上にある条件
3
正八面体
対称性を利用、直交関係を内積で示す
実戦演習

共通テスト形式で確認

問 $\vec{a} = (1, -1, 2)$ の大きさ $|\vec{a}|$ の値は?
$\sqrt{4}$
$\sqrt{6}$ ◀ 正解
$\sqrt{8}$
$3$
$|\vec{a}| = \sqrt{1^2 + (-1)^2 + 2^2} = \sqrt{1+1+4} = \sqrt{6}$。

本日のチェックリスト

反射で答えられたら習得完了

空間ベクトルの大きさは?
$\sqrt{a_1^2+a_2^2+a_3^2}$
空間内積の成分式は?
$a_1b_1+a_2b_2+a_3b_3$
空間で $\vec{a}\perp\vec{b}$ の条件は?
内積 $= 0$
同一平面上の条件は?
$s\overrightarrow{\mathrm{AB}}+t\overrightarrow{\mathrm{AC}}$ で表現
$\mathrm{O}$ を始点、平面 $\mathrm{ABC}$ 上の条件?
係数の和 $=1$
NEXT
第5講
数列の基礎
等差・等比・和の公式
予 習 の す す め
等差数列・等比数列の一般項と和の公式を確認しておくと、次回がスムーズです。