← → キーで移動
共通テスト数学 対策講座
第2講
位置ベクトルと
点の分割
内分・外分・重心 ── 図形問題の起点
福岡先生 15分で得点源に変える

今日のゴール

Goals of this lecture

01
内分点・外分点の公式を暗唱
$m:n$ に分ける位置ベクトルを、瞬時に書ける
02
重心の公式を反射で使う
三角形の重心 → 3頂点の位置ベクトルの平均
03
図形問題の起点を掴む
「分点公式」で表せれば、内積・大きさにつなげられる
結 論

3つの公式を「型」で覚える

内分点
$\vec{p} = \dfrac{n\vec{a} + m\vec{b}}{m+n}$
$m:n$ に内分する点。「遠い方の比」が上にくる
外分点
$\vec{p} = \dfrac{-n\vec{a} + m\vec{b}}{m-n}$
$m:n$ に外分する点。$n$ の符号が反転

位置ベクトルとは何か

基準点を1つ決めれば、点が「ベクトル」で表せる

O A a→

点 $\mathrm{O}$ を基準にすると、点 $\mathrm{A}$ は

$\vec{a} = \overrightarrow{\mathrm{OA}}$

と表せる。これを「点 $\mathrm{A}$ の位置ベクトル」という。

▸ 基準点 $\mathrm{O}$ を決めること = 座標系を決めること
▸ 点と位置ベクトルは1対1対応する

最重要公式 ①

内分点の公式

INTERNAL DIVISION
線分 $\mathrm{AB}$ を $m:n$ に内分する点 $\mathrm{P}$ の位置ベクトル
$\vec{p} = \dfrac{n\vec{a} + m\vec{b}}{m+n}$
覚え方の核心
$\vec{a}$ の係数は「$\mathrm{A}$ から遠い方の比」= $n$
$\vec{b}$ の係数は「$\mathrm{B}$ から遠い方の比」= $m$
よくある間違い
「$m\vec{a} + n\vec{b}$」と書きがち。
正:係数が交差する
最重要公式 ②

外分点の公式

EXTERNAL DIVISION
線分 $\mathrm{AB}$ を $m:n$ に外分する点 $\mathrm{Q}$ の位置ベクトル
$\vec{q} = \dfrac{-n\vec{a} + m\vec{b}}{m-n}$
1
内分の式で $n$ を $-n$ に置き換える
内分:$\dfrac{n\vec{a}+m\vec{b}}{m+n}$ → 外分:$\dfrac{-n\vec{a}+m\vec{b}}{m-n}$
2
公式を1本にまとめる
内分・外分とも「$n$ の符号」だけが違う。覚えるのは内分だけでよい。
最重要公式 ③ ── 共通テスト超頻出

三角形の重心

CENTROID
三角形 $\mathrm{ABC}$ の重心 $\mathrm{G}$ の位置ベクトル
$\vec{g} = \dfrac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}$
3頂点の位置ベクトルの平均、ただそれだけ。
派生公式: 重心 $\mathrm{G}$ は中線を $2:1$ に内分する。
→ $\vec{g} = \dfrac{\vec{a} + 2\vec{m}}{3}$($\vec{m}$ は $\mathrm{BC}$ の中点)
実戦演習

公式を組み合わせて解く

EXAMPLE
三角形 $\mathrm{ABC}$ で、辺 $\mathrm{BC}$ を $2:1$ に内分する点を $\mathrm{D}$、辺 $\mathrm{AC}$ の中点を $\mathrm{E}$ とする。$\overrightarrow{\mathrm{AB}} = \vec{b}$, $\overrightarrow{\mathrm{AC}} = \vec{c}$ とするとき、$\overrightarrow{\mathrm{DE}}$ を $\vec{b}, \vec{c}$ で表せ。
1
点 $\mathrm{D}$ の位置ベクトル
$\overrightarrow{\mathrm{AD}} = \dfrac{1 \cdot \vec{b} + 2 \cdot \vec{c}}{3} = \dfrac{\vec{b} + 2\vec{c}}{3}$
2
点 $\mathrm{E}$ の位置ベクトル(中点)
$\overrightarrow{\mathrm{AE}} = \dfrac{1}{2}\vec{c}$
3
$\overrightarrow{\mathrm{DE}}$ = 終点 − 始点
$\overrightarrow{\mathrm{DE}} = \overrightarrow{\mathrm{AE}} - \overrightarrow{\mathrm{AD}} = \dfrac{1}{2}\vec{c} - \dfrac{\vec{b} + 2\vec{c}}{3} = -\dfrac{\vec{b}}{3} - \dfrac{\vec{c}}{6}$

図形問題の解法パターン

この3ステップで、ほぼ全問解ける

STEP A
基準点を決める
通常は問題文の頂点 $\mathrm{A}$ や原点 $\mathrm{O}$。「$\overrightarrow{\mathrm{AB}} = \vec{b}$」のように2つの基底を設定。
STEP B
各点を位置ベクトル化
内分・外分・中点・重心の公式を使い、すべての点を $\vec{b}, \vec{c}$ などの基底で表す。
STEP C ── 仕上げ:目的のベクトルを「終点 − 始点」で求める。内積や大きさが問われたら、第1講で習った公式へ繋ぐ。
実戦演習

共通テスト形式で確認

問 三角形 $\mathrm{ABC}$ の重心 $\mathrm{G}$ について、$\overrightarrow{\mathrm{GA}} + \overrightarrow{\mathrm{GB}} + \overrightarrow{\mathrm{GC}}$ の値は?
$\overrightarrow{\mathrm{AG}}$
$3\overrightarrow{\mathrm{AG}}$
$\vec{0}$(零ベクトル) ◀ 正解
$\dfrac{1}{3}(\vec{a}+\vec{b}+\vec{c})$
$\vec{g} = \dfrac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3}$ より、$\overrightarrow{\mathrm{GA}}+\overrightarrow{\mathrm{GB}}+\overrightarrow{\mathrm{GC}} = (\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}) - 3\vec{g} = \vec{0}$

本日のチェックリスト

反射で答えられたら習得完了

内分点の公式は?
$\dfrac{n\vec{a}+m\vec{b}}{m+n}$
外分点は内分とどう違う?
$n \to -n$ に置換
重心の公式は?
$\dfrac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3}$
中点は内分の何:何?
$1:1$ → 平均
$\overrightarrow{\mathrm{DE}}$ の計算法は?
$\overrightarrow{\mathrm{AE}}-\overrightarrow{\mathrm{AD}}$
NEXT
第3講
ベクトル方程式と直線
媒介変数表示・共線条件
予 習 の す す め
「3点が同一直線上にある条件」と「媒介変数」を確認しておくと、次回の理解が早まります。