共通テスト古文 対策講座
第9講
敬語②
主語を補う技術
敬語から主語を読み解く ── 古文の最重要スキル
福岡先生
15分で得点源に変える
今日のゴール
Goals of this lecture
01
敬語から主語を推定
尊敬語・謙譲語の有無で、誰が動作主かを判別
02
二重敬語=最高敬意を見抜く
「給ふ」が2つ重なる場合の意味を理解
03
省略された主語を補う
共通テスト記述・選択問題の根幹を制覇
結 論
敬語のレベル=登場人物の身分
二重敬語
最高敬意 ── 天皇・中宮など
「のたまはせ給ふ」「聞こしめさせ給ふ」
訳:お〜あそばす
単純な尊敬
貴族・身分のある人
「給ふ」「のたまふ」など1語のみ
訳:〜なさる
主語を補うルール ── 3つの手がかり
省略された主語を機械的に補う
Rule 2
二重敬語=動作主は最高位(天皇・中宮級)
Rule 3
謙譲語あり=動作の受け手が高貴な人物
例 文
宮、御文を読み給ふ。
【訳】 中宮が、お手紙をお読みになる。── 「給ふ」から動作主が貴人と判明
使い方の核心
- 「給ふ」(尊敬)があるので、主語は身分の高い人物
- 前後の文から候補(宮・帝・大臣など)を絞る
- 「宮」が主語として明示されているので確定
例 文
聞こしめさせ給ふ。
【訳】 (帝が)お聞きあそばす。── 「聞こしめす」+「給ふ」=二重敬語
使い方の核心
- 「聞こしめす」自体が尊敬語
- それに「給ふ」(尊敬)がさらに重なる
- 二重敬語=帝・中宮級の最高位の人物にのみ使われる
例 文
申し給ふ。
【訳】 (誰かが、ある高貴な人に)申し上げなさる。── 「申す」=動作の受け手が貴人
使い方の核心
- 「申す」(謙譲)=動作の受け手は高貴な人物
- 「給ふ」(尊敬)=動作主も身分のある人物
- 両方を組み合わせると、誰が誰に話したかが見えてくる
敬語があるか?→ 高貴な人物?→ 文中の候補は?
このフローで省略主語が確実に補える
主語特定フロー
2
Step 2
敬意のレベルから人物ランクを推定
地の文
敬意の主体は「作者」── 作者が登場人物に敬意を払う
会話文
敬意の主体は「話し手」── 会話している人物が相手に敬意を払う
判別法
「」内 or 引用部分=会話文。それ以外=地の文
問 「いとうつくしう書かせ給へり」の動作主として最も適当なものを選べ。
①身分の低い従者
②貴族・中流の人物
③帝・中宮など最高位の人物◀ 正解
④作者本人
「書かせ」(尊敬の助動詞「す」)+「給へり」(尊敬の補助動詞)=二重敬語。最高敬意は帝・中宮・院など最高位の人物にのみ使われる。
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古文常識
恋愛・出家・夢・物の怪
予 習 の す す め
古文の世界観(時代背景・宗教観・恋愛観)を知っているだけで読解が一気に楽になります。