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共通テスト古文 対策講座
第16講
共通テスト第2問対策
物語・日記
登場人物の心情を読み解く読解技法
福岡先生
15分で得点源に変える
今日のゴール
Goals of this lecture
01
物語の典型構造を把握
発端・展開・転機・結末 ── 王道の物語パターン
02
日記の語り手を見抜く
作者=登場人物 / 一人称視点で書かれる特徴
03
心情語の連鎖を追う
「あはれ」「うし」「うれし」など感情の流れを掴む
結 論
物語・日記は「登場人物の感情」の物語
物語
三人称視点
源氏物語・伊勢物語 ── 複数人物の関係性
訳:登場人物を整理
日記
一人称視点
更級日記・蜻蛉日記 ── 作者の内面が中心
訳:作者の感情を追う
物語の典型パターン ── 4段階構造
王道の物語は同じ流れで進む
発端
登場人物の紹介 ── 身分・関係性・置かれた状況
展開
事件・出会い・恋・別離 ── 物語の核となる出来事
転機
心情の大きな変化 ── 設問で必ず問われる場面
結末
出家・死別・再会 ── 物語の余韻と教訓
読解の核心 ①
物語の人物関係を整理
例 文
源氏、紫上を六条院に迎へて、いみじう睦まじうもてなし給ふ。
【訳】 源氏は紫の上を六条院に迎えて、たいそう仲睦まじくお世話なさる。── 主体「源氏」、客体「紫上」が明確
使い方の核心
登場人物は最初の数行で全員紹介される
敬語の使い分けで「誰が誰に対して」かを判定
メモを書きながら読むと、主語の見失いを防げる
日記の典型パターン ── 内面の物語
一人称視点ならではの3つの特徴
回想形式
「ありし日…」── 過去を振り返る形で語られる
心情独白
「思へば〜」── 作者の内面が直接語られる
省略された主語
「思ふ」「歎く」── 主語が省略=作者自身
読解の核心 ②
日記 ── 作者の内面
例 文
あはれにいみじう思ひつづけて、涙にむせかへるばかりなり。
【訳】 (作者は)しみじみと深く思い続けて、涙にむせかえるばかりである。── 主語省略=作者自身
使い方の核心
主語省略の文は作者の心情を述べていることが多い
「あはれ」「いみじ」「うし」など感情語が散りばめられる
日記の主人公=作者と意識して読む
頻出設問パターン ── 3つの型
物語・日記の設問は3類型に分かれる
設問の型を見れば、本文のどこを読み込むかが分かる
出題者は決まったパターンで設問を作る
3類型
1
心情把握
登場人物の気持ち ── 直前の出来事から推測
2
行動理由
「なぜ〜したか」 ── 心情からの自然な行動
3
場面の意味
象徴的な場面の解釈 ── 全体の文脈で判断
時間表現に注意
場面転換のサインを見逃さない
場面転換
「さて」「やがて」「ほどなく」── 時間が進む
回想
「ありし日」「昔」── 過去への振り返り
結論
「されば」「かくて」── まとめの合図
実戦演習
共通テスト形式で確認
問 物語の傍線部「いとあはれにて、涙さしぐみぬ」の登場人物の心情として最も適当なものを選べ。
①
怒り
②
喜び
③
深い悲しみ・しみじみとした感慨
◀ 正解
④
驚き
「あはれなり」+「涙さしぐむ(涙が浮かぶ)」=深い感慨。「あはれ」は古文では喜怒哀楽全般を含む深い感情だが、「涙」と合わさると悲哀・追慕の色が濃い。
本日のチェックリスト
反射で答えられたら習得完了
✓
物語の語り手は?
三人称・全体俯瞰
✓
日記の語り手は?
一人称・作者本人
✓
主語省略が多いのは?
日記(=作者の動作)
✓
心情把握のヒントは?
直前の出来事と感情語
✓
場面転換のサインは?
「さて」「やがて」
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第17講
古文の主語判定 ── 総合演習
敬語・接続・心情語をフル活用
予 習 の す す め
これまでの知識を組み合わせて、複数候補から正解を絞る練習をします。
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